グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーは国家試験などで資格をもらって進める職業ではない。

グラフィックデザイナーと言っても幅は広く、定義も何もかも立場や環境で考え方もかわってしまう。

 

私は長い間、自分のことをグラフィックデザイナーと名乗っていなかった。それはグラフィックデザイナーの要素を育成中、技術的な部分が成長してきた段階では、アートディレクターやクライアントのオペレーターになれることが基礎として第1条件かなと感じていたから。グラフィックデザイナーはアーティストでありながらもアート作品を提供することが職業ではない。

 

グラフィックデザイナーは正確には情報処理能力が必要で、世の中に伝えるべき情報をターゲットにいち早く届けて感動、気づきを与え、目的のアクションに導くことの仕掛け及び機能を必要に応じてアート的な技術やセンスによるチョイスで作品として提供することが仕事となる。

 

肩書きの聞こえがいいので、IllustratorPhotoshopなどのソフトが扱えて、指示に従ってレイアウトを組むことまで総じてグラフィックデザイナーと呼ばれることが多いが、ほとんどの場合ソフトを使ったオペレートであり使い方を理解すれば他の職業同様事務的な作業といっても過言ではない。

 

グラフィックデザイナーはクライアントの言葉に出来なかったり具現化できない部分を上手く汲み取り、その意図を世の中に表現するツールを提供できなおかつ感動と喜びを提供できたとき初めて自分でデザインをしたと自覚できるのではないかと思う。

 

私は多くの時間を印刷会社や商社で必要な営業力のある制作物をオペレーターとして作成していくうちに、制作の初めの段階で相談を受けるようになり、自らコンセプトを考えたり打ち出し方を提案できるスキルを身につけることが出来た。

 

これらの経験と実績で自ら営業をかけることに成功し、今はグラフィックデザイナーとして一定の信用を得ることができるようになった。

 

資格はないけれど、相談して制作したものが確かな価値を生み出す実績がその資格と同等の社会的価値を生み出していて、肩書きをグラフィックデザイナーとすることが出来るのだと思う。

 

今までこうして論理的にデザイナーとしてのあり方考え整理して文章に残すことはしてこなかったけれど、この仕事は人の希望や期待を想像以上の結果で叶えることの出来る素敵でやりがいがありとても魅力的な仕事と思うので情報として発信しておきたい。

 

もし何かのきっかけでこの世界に足を踏み入れたのなら、ぜひスキルを磨ける職場や人繋がりを探して突き進んで欲しい。ビジョンがあれば必ず到達出来ると思う!私もきっかけはひとりのネット上でチャットで遊んでるDTPデザイナーとのたわいもない話からこの世界に入った。ほんとに些細だけど出会いに感謝している。

 

全てクリエーターを目指す人を応援している。